
剧本角色

早紀
男,0岁
早紀

加奈
女,0岁
加奈

透子
男,0岁
透子
0: 早紀、加奈、居酒屋にいる。
早紀:あーーもうマジで無理っ!
加奈:はいはい、わかった! わかったから……。
早紀:分かってないぃぃ! 全然分かってない。
早紀:いいよ? 加奈はさ半年後に結婚控えてて、幸せいっぱいでしょ?
加奈:あのね、こっちだって色々あるの。
早紀:私なんてさ、貢ぎまくった挙句フラれてさ。ちょー惨め。ううう。
加奈:はいはい、水飲みなって!
早紀:水なんか飲んでらんない~。
加奈:オヤジかよ。
早紀:26歳、金なし、男なし、
早紀:廃れたアラサー女よどうせぇぇーー!
加奈:ああああ! もう、うるさいな!
加奈:てか26でアラサーとか、デカい声で言わないで。見なさいよあっちのテーブル、
加奈:お姉様方の目が怖い……。会社のお局思い出しちゃった。背筋冷える……。
早紀:死んでやるぅぅーー!
加奈:人の話聞けっつーの。
早紀:死んでやるぅぅぅーー! うわぁぁぁん!
加奈:あーはいはい。死なないで? 死んだら悲しい。悲しいなー。とってもとっても悲しいなー。
早紀:どうせ私なんてね、ダメなやつなのよ。死んだ方がマシ。うわぁぁぁぁん。
加奈:はぁ……、めんどくさ。透子さん呼ぼ。
早紀:……え? 何その急展開。てか透子さんって誰?
加奈:知らないの? レンタル彼女の透子さん。
早紀:知らない。
加奈:ふーん。
早紀:ふーん、って、てか、今めんどくさって言ったよね?
加奈:言ってない。
早紀:え? 言ったでしょ?
加奈:言ってませーん。
早紀:いや、何その顔。ひっど。うわー傷つく。傷つくなー。
加奈:はいはい、かわいそう、かわいそうねー。
早紀:え、ちょ、もう、さっきから何なの?
早紀:てか、透子さんって誰? なんで女二人なのにレンタル彼女?
早紀:知ってるでしょ?みたいに言われたけど全然知らんし!
加奈:まぁまぁ、会えば分かるから。
早紀:ちょ、電話しようとすんなし!
加奈:あーーはいはい。自称廃れたアラサー女はいいから黙っててー。説明するより呼んだ方早いし。
早紀:めっちゃディスるやん……。何? 私のこと嫌い?
加奈:ぴっぽっぱっ! とぅるるるるー。
早紀:はぁ?! ちょ、やめてって……知らない人呼ぶとか意味わかんな……。
加奈:あっ、繋がった!
早紀:えっ、えええ?!
加奈:もしもーし、透子さん?
加奈:今ねー、三丁目のオイスターバーにいるんですけど!
加奈:えーー! 違う違う、友達と飲んでるの。
加奈:よかったら一緒にどうかなーって。
加奈:うん、全然。むしろ大歓迎。
早紀:よくなーーい!
加奈:ちょ、もう。うるさいな。
加奈:ん? あぁ、あはは。いいのいいの。
加奈:友達、男と別れたばっかりで、相談とかも乗ってあげてほしくて……。うん。
加奈:ほんとー? やったー! じゃ、待ってるねー。
透子:M:と、まぁこんな感じで呼び出され、ひょいひょいとやって来た私、透子なわけですが。
0: 早紀、トイレで退席中。
透子:いやーー、加奈ちゃんの友達なかなかに拗らせてるね。
加奈:でしょ~。もう一人じゃ捌ききれなくて。いつもあんなじゃないんだけど。
透子:ふーん。まぁそれだけ好きだったってことなのかねー。
加奈:なのかなぁ……。
透子:あっ、てか加奈ちゃん彼とうまくいってるの? 前会ったとき向こうの親が面倒だーって言ってたじゃん?
加奈:そう! ちょっと聞いて!
透子:えーー何?
加奈:あり得ないの。戸籍謄本欲しいって言われて。
透子:あー……。
加奈:うちの親まで詮索しようとしてんのかなーって、怖くなっちゃって。
加奈:あと、なんか信用されてないのかなーっても思うし。